XRP本日のニュース：ビットコインとのデカップリングシグナルが点滅、強気反発で3ドルに挑戦

XRPは2.2ドルの突破に失敗して反落しましたが、米国XRP ETF市場は12月3日に5027万ドルの純流入を記録し、13営業日連続で資金純流入を実現しました。設立以来の累計純流入は8.74億ドルに達しています。XRPとビットコインETFの資金フローの方向性の違いはデカップリング（連動解消）への憶測を強めており、2.0ドルの心理的サポートを維持できれば中期目標3.0ドルへの道を開くことになります。

ETF13日連続の純流入とビットコインとの乖離

（出典：SoSoValue）

市場全体が変動する中でも、XRP現物ETFへの資金流入はほぼ10億ドルに達し、機関投資家の強い需要が浮き彫りになっています。米国XRP現物ETF市場は12月3日（水）に5027万ドルの純流入を記録し、13営業日連続で資金純流入を実現しました。設立以来、同ETFの累計純流入は8.7428億ドルとなり、10億ドルの大台まで目前です。

水曜日にはGrayscale XRP ETF（GXRP）が資金流入ランキングで首位となり、純流入は1793万ドル、設立以来の累計資金は2.0902億ドルに達しました。Canary XRP ETF（XRPC）は引き続き資金流入ランキング首位の座を維持していますが、GXRPはBitwise XRP ETF（XRP）を追い抜き2位に浮上しました。このランキングの変動は、機関投資家の嗜好が進化していること、Grayscaleのブランド力や信託型からの転換戦略が効果を発揮し始めていることを示しています。

一方、フランクリン・テンプルトンは4つのETF発行会社の中で最大の運用資産規模を誇りますが、XRP現物ETFの資金フローランキングでは最下位にとどまっています。このパフォーマンスは同社が伝統的ETF市場でリーダーであることと対照的であり、暗号資産投資家が伝統的な運用会社よりも暗号分野に特化した発行体を好む傾向を反映している可能性があります。

わずか4本のXRP現物ETFだけで約10億ドルの資金流入を集めています。今後発売予定のXRP現物ETFも、XRPの需給バランスや価格動向にさらなる影響を及ぼすでしょう。21Shares、WisdomTree、CoinSharesなど著名機関のETFが10月に集中して承認されれば、短期間で数億ドル規模の新たな需要がXRPに流入する可能性があります。

XRP本日のニュース焦点：ETFとビットコインの乖離加速

それにもかかわらず、XRP現物ETFとBTC現物ETFの資金フローは分化傾向を見せており、市場ではXRPとBTCのデカップリング憶測が強まっています。12月4日には、米国ビットコイン現物ETF市場から再び資金が流出し、ビットコイン価格は一時9万ドルまで下落、暗号資産市場全体を押し下げました。しかしXRP ETFは引き続き純流入状態を維持し、機関投資家によるXRP需要がビットコインとは独立していることを示しています。

このような乖離は極めて珍しい現象です。従来、XRPとビットコインの価格相関は非常に高く、ビットコインが下落するとXRPはさらに大きく下落する傾向がありました。しかし現在、XRP ETFへの資金流入とビットコインETFからの資金流出が対照的となり、機関投資家が資産ローテーション（ビットコインからXRPへ）を進めている可能性が示唆されます。このローテーションの論理は、ビットコインが大幅上昇後に割高となり、法的確実性を得たXRPが依然として割安でリスクリターンが高い、というものです。

継続的な純流入は強気な価格見通しを支え、XRPがBTCの影響から脱却する可能性を高めています。これはXRPの価格動向にとって極めて重要です。米国経済指標がFRBの金利動向、ひいてはBTC価格に与える影響を考えると、両者のデカップリングは非常に重要となるでしょう。仮にXRPが本当にビットコインと乖離できれば、独立した価格発見メカニズムを確立し、ビットコインの値動きに受動的に追随しなくなります。

2ドル心理的サポートラインの戦略的意義

（出典：Trading View）

12月4日、XRPは4.56%下落し、前日の2.03%の上昇分を帳消しにして2.0970ドルで引けました。トークンのパフォーマンスは市場全体（-1.6%）を下回りました。木曜日の売り圧力により、XRPは50日・200日指数平滑移動平均線（EMA）を割り込み、弱気傾向が一段と強まりました。

50日EMAは2.3068ドル、200日EMAは2.4922ドルに位置しています。これら2本の主要な移動平均線を下回ることは、テクニカル的には弱含みサインとされます。テクニカル分析では、50日EMAが中期トレンド、200日EMAが長期トレンドを示します。価格が両移動平均線の下にある場合、中長期トレンドがいずれも弱気であることを意味します。しかし、ファンダメンタルズはテクニカルから乖離しており、強気シナリオを支えています。

2.0ドルの心理的サポートラインを維持できれば、50日移動平均線への挑戦のための土台となります。2.0ドルは大台であり、強い心理的意味合いを持ちます。多くの指値買い注文がこの大台に設定されている可能性が高く、テクニカルなサポートとなります。50日移動平均線を持続的に突破できれば、強気筋は2.35ドルのレジスタンス突破を目指すチャンスが広がります。50日移動平均線を明確に突破すれば、短期強気トレンドへの反転を示唆し、8～12週間で3.0ドルまでの上昇が見込まれます。

XRP本日のニュース主要テクニカル水準

サポートライン：2.0ドル（心理的節目）、1.9112ドル、1.8239ドル（11月安値）

レジスタンスライン：2.2ドル、2.35ドル、50日EMA 2.3068ドル、200日EMA 2.4922ドル

中期目標：3.0ドル（8～12週）

無効化水準：1.8239ドルを下回ると中期強気構造が無効化

これらのテクニカル水準はトレーダーに明確な取引フレームワークを提供します。保守的な投資家は2.0ドル付近で分散してポジションを構築し、1.82ドル未満にストップロスを設定できます。積極的なトレーダーは2.3068ドル（50日EMA）突破を確認してから買い追随し、3.0ドルを目標に設定できます。

FRB指標と市場構造法案のダブルカタリスト

12月4日、FRB12月・3月利下げ観測が後退し、ビットコイン価格は当日安値90,901ドルまで下落しました。新規失業保険申請件数は予想外に減少し、11月22日週の21.8万人から11月29日週の19.1万人となりました。申請件数が20万人を下回ったのは2024年1月以来で、労働市場の底堅さを示しています。

失業保険申請件数の減少と米国インフレの高止まりは、市場のFRB利下げ観測を後退させ、リスク資産需要を抑制します。シカゴマーカンタイル取引所（CME）のFedWatchツールによると、FRB12月利下げ確率は12月3日の90.0%から12月4日には87.0%まで低下。2026年3月のFRB利下げ確率も12月3日の53.4%から48.8%へ下がっています。

XRPは12月5日金曜日に市場の注目を集める見通しで、米国コア個人消費支出物価指数（PCE）やミシガン大学インフレ期待指数がインフレ動向やFRBの12月・3月利下げ判断の手がかりとなります。インフレ減速はXRP価格を2.2ドル水準まで押し上げる可能性があります。

一方、「市場構造法案」の議会承認もXRPの価格動向に影響を与えます。この法案が可決されれば、暗号資産により明確な規制枠組みがもたらされ、一部トークンが証券に該当するか否かの法的曖昧さが解消されます。XRPはSECとの訴訟がほぼ解決しているものの、より整備された立法環境は機関投資家の資産配分意欲を高めるでしょう。

中期的な価格カタリストは、現物ETFへの投資家層拡大、議会での市場構造法案進展、12月・3月のFRB利下げ観測など。これらのカタリストは短期（1～4週）で2.35ドル、長期（8～12週）で3.0ドルへの上昇をサポートします。強気見通しに対する下方リスク要因は、日本銀行・FRBのタカ派政策、MSCIによるDATの指数除外、市場構造法案の党派的対立、XRP現物ETFからの資金流出などです。これらの事象が発生すれば、XRPは2ドルまで下落し、11月安値の1.82ドル再接近もあり得ます。