XRP休眠指標が過去3か月で最高値を記録、なぜ価格は依然として2.28ドルのレンジを突破できないのか？

本週、ビットコインとイーサリアムはいずれも明確な反発を見せましたが、XRPは11月中旬以降の狭いレンジでの値動きを続けています。通常は強気トレンドを示すオンチェーン指標が3ヶ月ぶりの高水準を記録したにもかかわらず、価格は依然としてブレイクアウトしていません。その背後にある主な理由は、長期保有者の行動と全体的なオンチェーン構造の分断にあります。

オンチェーンデータによると、過去1ヶ月間で消費されたトークンの数量は大幅に減少し、11月15日の1.8636億XRPから現在の約1632万XRPへと91%もの急落となり、これは3ヶ月ぶりの低水準です。古い供給の減少は市場の売り圧力が著しく低下していることを意味し、通常は価格の安定や反発をもたらします。そのため、休眠率が3ヶ月ぶりの高水準となったことは本来ポジティブ材料となるはずです。

しかし、長期保有者は引き続きポジションを減らしており、この好材料を打ち消しています。HODL Wavesデータによると、6〜12ヶ月保有しているグループの割合は26.18%から21.65%へと減少、1〜2年保有のグループは9.34%から8.61%に、2〜3年保有のグループもわずかに減少しています。こうした長期保有者は通常、トレンドの安定した支柱となるため、彼らの減少は上昇モメンタムの弱体化を意味します。

（出典：Glassnode）

最近ではクジラによる買い増しも見られましたが、長期供給の流出が続いていることが価格パフォーマンスを依然として抑えています。XRPが実質的な反発を迎えるためには、こうした主要な保有者グループが売却を停止する必要があります。

テクニカル面でも、チャートは膠着状態が続いています。11月以降、XRPは2.28ドルの突破を複数回試みていますが成功しておらず、この価格帯が上昇トレンド形成の主要なレジスタンスとなっています。日足終値で2.28ドルを上抜ければ、2.56ドルや2.69ドルへの上昇余地が開けます。しかし、1.98ドルを割り込んだ場合は1.81ドルまでの調整を招く可能性があります。

現状の構造は明確です：休眠は大幅に上昇し、売り圧力は減少しているものの、長期供給は依然として流出しています。保有者グループが安定し、かつ価格が2.28ドルを上回って終値を付けない限り、XRPは引き続きレンジ相場を維持する可能性があります。（BeinCrypto）