ビットコイン、ダーン氏が過去最深のドローダウンを指摘しサイクルの不確実性に直面

出典: ETHNews
原題: ビットコイン、ダーン氏が過去最大のドローダウンを指摘しサイクル不確実性に直面
元リンク: https://www.ethnews.com/bitcoin-faces-cycle-uncertainty-as-daan-highlights-deepest-drawdown-yet/

ビットコインは現在のサイクルで最も急激なドローダウンを記録し、市場が標準的な調整局面にとどまっているのか、より深い構造的変化の兆候なのかを巡って再び議論が活発化しています。

アナリストのDaanCrypto氏は、今後数カ月が極めて重要になるとし、馴染みのある4年サイクルはタイミングの面では維持されているものの、価格の動きには疑問が残ると指摘しています。

サイクル最大のドローダウンが疑問を投げかける

Daan氏によると、ビットコインの最近の下落は今回のサイクルで最も急激なものとなっています。全体的な市場構造はタイミングの観点では従来の4年リズムに合致していますが、価格のパフォーマンスはもはや期待通りではありません。

4年サイクルの最終年は歴史的に強い傾向があるものの、2025年のパフォーマンスはマイナスとなっています。この乖離を受け、サイクルがすでに崩壊したのか、市場が長期的な中間調整に入っているのか議論が巻き起こっています。

チャートは、2023年の回復期やETF承認後のボラティリティ、地政学的リスクによるマクロ主導の売り、Mt.Goxの分配、円キャリートレードのストレス、関税ショックなど、過去2年間のビットコインの主なローテーションを示しています。

2026年はさらなるローテーション、一本調子の上昇は期待薄

Daan氏は、2026年が一直線の上昇トレンドになる可能性は低いと警告しています。代わりに、過去18カ月間のビットコインの特長である「数カ月ごとの短期ローテーション」が今後も続くと予想しています。

これらのローテーションは、急騰と急落が交互に現れるのが特徴で、主要な材料の後に繰り返し発生しています。

• ETF承認後の売りや熱狂相場
• 中東の地政学的緊張
• 大統領就任後の関税ボラティリティ
• Mt.Gox分配波
• 円キャリートレードの破綻
• クジラ主導の清算イベント

チャートは、これら各イベントとそれに対応するドローダウン期間を示しており、2024年と2025年を通じてビットコインが頻繁に方向転換していることが分かります。直近の下落はクジラの売りと清算圧力によるもので、今回のサイクルで最大の赤ゾーンとなっています。

サイクルのタイミングは維持、価格トレンドは維持できず

波乱の中でも、Daan氏はサイクルのタイミング自体は「かなり正確」と見ています。しかし、強い上昇が期待される場面で下落している価格の乖離は、4年サイクル構造の弱体化を示唆する重要な疑問を投げかけています。

もしサイクルが実際に崩れている場合、2026年も典型的な最終年の爆発的ラリーではなく、ローテーショナルなボラティリティのパターンが続くかもしれません。

現時点で、ビットコインの次の大きな動きは、今回のドローダウンが回復の土台となるのか、過去のサイクルパターンからさらに大きく乖離する始まりとなるのかにかかっています。